この記事は、高知県室戸市の地域おこし協力隊である著者が、糸魚川で行われたジオパーク全国研修会に参加したことをまとめたレポート記事です。
後編のため、よければ前編の後に読んでいただけたら嬉しいです。

研修2日目:フォッサマグナミュージアムと長者ヶ原考古館フォッサマグナミュージアム

朝食を終え、8時30分からロビー近くのフロアでコーヒーミーティング。ここから研修2日目がスタートします。
コーヒーミーティングでは、2日目の日程の確認と"コンセプトマップ"(思考整理方法のひとつ)についての説明が行われました。
その後、2台のバスに班分けされ、基礎情報の共有のため、フォッサマグナミュージアム長者ヶ原考古館を見学に行きます。
ホテルから20分ほどの移動ですが、各施設は徒歩5分程度で回れる距離のため、昼前にはそれぞれ見学し終えることができました。

糸魚川と翡翠の歴史的関係が想像以上に深かったフォッサマグナミュージアム_展示

私の班は、まずフォッサマグナミュージアムを、そこから長者ヶ原考古館を見学しました。
フォッサマグナミュージアムはヒスイや鉱物・岩石・化石、そして「フォッサマグナ(ラテン語で"大きな溝")」をポイントに日本の成り立ちが分かる博物館です。
長者ヶ原考古館は、長者ヶ原遺跡をはじめとした糸魚川市内の遺跡からの出土品を展示していました。
どちらの施設も見学していて面白く、大変勉強になりました。
糸魚川に来てからヒスイが全面に押し出されていることは感じていましたが、その理由もここで初めて分かった気がします

フォッサマグナとは

フォッサマグナはラテン語で「大きな溝」という意味で、ドイツ人地質学者であるナウマン博士によって1886年に命名されました。
詳しくはフォッサマグナミュージアムの㏋からもご確認ください。
ミュージアム内には沢山の鉱物・岩石・化石が展示されていました。
ナウマン博士の展示コーナーがあるのも印象的でした。

フォッサマグナミュージアム_ナウマン博士
長者ヶ原考古館について

長者ヶ原考古館では、糸魚川におけるヒスイ利用の歴史を学びました
約6500年前にハンマー(敲石)として使い始め、以降、加工技術の進歩によって使い道が変遷していったこと、小型化することで遠方へと運ばれていったことなど、糸魚川とヒスイの関係が詳しく解説されていました。


本格的に研修開始

研修2日目_会場
フォッサマグナミュージアムと長者ヶ原考古館を見学した後は、初日と同じ会場へ戻り昼食。
午後から研修が本格的にスタートします。
2日目はほとんどがワールドカフェ形式のグループワークとなりました。
このグループワークを通し、コーヒーミーティングで説明されたマインドマップの完成を目指します

ワールドカフェ

ワールドカフェとは、参加者が小グループで対話を行いながらアイデアや意見を共有していくグループワークの手法の一つです。
今回の研修では、4人で1グループ。30分ほど話し合うと、テーブルホスト以外の3人が別のテーブルへ行き、そこでまた約30分の話し合いをしますこれを3回繰り返し、最後は最初のテーブルに全員が戻り、さまざまな人の意見を共有しあうといった流れです
このワールドカフェがなかなか曲者で、最も疲れました。
個人的に小グループのミーティングが苦手かつ、自分よりもジオパークに詳しい関係者が多いこと、それに加えまさかのテーブルホストになってしまい頭の中は「どう回せばいいんだ?」しか浮かんでいませんでした。
この経験から、「帰ったらファシリテーションの本を読もう」と誓いました。

糸魚川駅周辺を散策

研修2日目_日本海
2日目研修終了後。
頭を使いヘトヘトとなった私は、夕飯をどこで食べるかの店探しも兼ねて、糸魚川駅周辺を歩くことにしました。
まずは日本海を見るために北へ。
黄昏時の糸魚川は寒さが確かにあるものの、見知らぬ土地の散策はそれを感じさえない高揚感があります。
「風、つよっ!」
という感想だけを抱き日本海を見終えると、そこからは駅周辺の店を見て回ることに。
ついでにお土産も買おうと思っていたので、まずは和菓子屋 紅久で「山のほまれ」を購入しました。このお菓子は糸魚川駅に隣接している糸魚川観光物産センターにもありました。

山のほまれ
そこからウロウロしていると牧野製飴店という昔ながらの飴屋さんを発見。
この飴も物産センターで見かけていましたので「有名なんだろうな」とは思っていました。飴も好きなので即入店。何種類かある味を店主に袋に入れてもらい、買って帰りました。牧野製飴店

肝心の晩御飯は悩みに悩みましたが、その時は町中華が食べたかったので、駅前のあおい食堂で味噌ラーメンと餃子をいただきました。本当に地元の食堂といった感じで良かったです。
あとはホテルが出してくれているバスに乗り込みホテルへ。
すぐにお風呂に入って、初日同様に0時ちかくまで髙柳さんとゲーム談義をして寝ました。
2日目はいびきをかいていなかったみたいです

研修3日目:まとめの総合発表

研修3日目_グループワーク
研修最終日は、前日のグループワークで作ったコンセプトマップを元に、A~Hのチーム分けがされ、そこでまた議論を行いました
最後はそれぞれの代表者が前で発表をしていきます。
全チームの発表が終わると、参加者全員の研修の感想タイム。
そこから閉会式・記念撮影をして12時まえに解散という流れとなりました。

研修終了:糸魚川から高知へ

ここからは初日と同じ行程で高知へ戻ります。
新幹線→東京→羽田空港→高知龍馬空港、全体で約7時間の道のりでした。
帰宅したのは20時くらいだったと思います。

まとめの感想

研修3日目_終わり
非常に勉強になった研修でした。

糸魚川は日本のジオパークでもかなり先進的なジオパークという考えがあり、観光面でも参考になるところが多々あると思っています。
今回の研修でその考えはより確信的なものとなりましたが、同時に、他地域のジオパーク関係者の意見を聞くことによってゼロベースで研修を進めていけました。
研修のテーマが「地質物品の保護と販売」である点も大きかったと思います。
糸魚川ジオパークの進行も良い意味で緊張感がなく、参加者も自分の意見を言いやすい場を作っていたと感じました

以上で、今回のジオパーク全国研修会に関するレポートを終わります!